こんにちは!アウトドアライターのaimiです。
「TJAR(トランスジャパンアルプスレース)」は登山好きのあなたには絶対見て欲しいレース!
「TJAR2020」(2020年はコロナ禍で中止、実際は2021年8月8日〜に行われた)は台風9号の影響で途中中止、残念とはなってしまいましたが、この魅力にとりつかれた登山者・ハイカーは多いと思います。
その魅力をご説明していきますね♪
「TJAR(トランスジャパンアルプスレース)」とは?
<「TJAR(トランスジャパンアルプスレース)」とは>
TJARの創始者である岩瀬幹生が夢見た、3つのあるアルプスを繋いでの日本縦断。これを仲間と競ってみたい。
そのスタイルは、多くの助け(エイド・サポート)を受けてのチャレンジではなく、自らの力で走破することを目指しています。
限りなく自己完結したスタイル。山岳、気象、装備、危機管理、体調管理など様々な面において、非常に高いレベルの知識と経験を求めます。
トレイルランニングをイメージする人も多いですが、考え方のべースはランニングではなく、登山そのものです。
なんらかの事故やトラブルが起きても、全て自己対応となります。
「TJAR」公式ホームページより引用
ここに書いてあるとおり、シンプルな大会です。
登山道を通行止めにするわけでもありませんので、いつもの登山スタイルで、日本海/富山湾から太平洋/駿河湾までその距離およそ415Km。
北アルプスから中央アルプス、そして南アルプスを、自身の足のみで8日間以内に踏破するというもの。
その負荷は「フルマラソン10回分」とも言われ、強靭な肉体を持った人しか完走できない山岳レースです。
コースは以下となっています。
- 早月川河口(スタート)-馬場島
- 北アルプス(剱岳-薬師岳-槍ヶ岳山荘-上高地)
- 上高地-薮原駅-旧木曽駒高原スキー場
- 中央アルプス (木曽駒ケ岳-空木岳)
- 駒ヶ根高原-市野瀬
- 南アルプス(仙丈ヶ岳-塩見岳-赤石岳-聖岳)
- 井川ダム-富士見峠-静岡駅-大浜海岸(ゴール)
「TJAR」の4つの魅力
①真の山好きランナーが自然の良さを存分に教えてくれる
私がTJARの魅力を知ったのは、ランニングを趣味としている夫がNHKで放送されているのを見て飽き足らず、DVDを購入したから。
何度でも見たくなる魔物がひそんでいるあのDVD…((((;゚Д゚)))))))
実際に見学、というわけにはなかなかいきませんけれど現地の臨場感がよく表されているDVDです。
山のいいところ以外もあそこまでアピールしている映像も珍しい!!
山は美しいだけではなく、時に牙をむきます。
あんなに真夏に開催していても低体温症の症状が出る方も…。
台風で停滞せざるを得なかった2014、全員(同じ条件ではありますが)山小屋に停滞したこともありました。
2016年度版はこちら⬇️
2012年度版はこちら⬇️
で、見ていただくとわかるのですが…
超人の努力は目を見張るものがあります。
- 現役山岳救助隊の方(2010・2012・2014・2016の4連覇!望月選手&2020中止の連絡があるまではトップだった土井選手)
- 58歳・最高齢完走者(2018年完走・竹内選手)
- とにかくあきらめないアツイ男!(2016・2018完走・男澤選手)
サラリーマンや公務員、自営業の方…さまざまなお仕事をされている中、貴重な時間をさいて日本アルプスに通い、受験資格をゲットする…
お金・時間・体力はもちろん精神的余裕…
全てがそろっていないと出場できない大会なのです。
しかも予選会には山の知識を問う”筆記試験””実技試験”があり、ただのランナーは足切り。
本当に山を愛するランナーしか出場できないようになっています。
そんな山好きランナーが見せてくれる、美しくもきびしい山の景色の数々。
私自身も、メジャーなアルプスしか知りませんが南アルプス深部などは、限られた人しか歩くことができない山域なのでそんな映像を見せていただけるだけでも十分ありがたいのです♪
細切れに行くことはあっても、いっきに走破することはまずないでしょうからね!
②山の仲間・山には悪い人はいない?を再認識できる
話はそれてしまい恐縮なのですが…
東京オリンピックでも初種目となった”スポーツクライミング”でリードの戦略を練る時、他の選手と協力して
- 「あのホールドをどう攻略するか」
- 「どういうムーブでゴールにたどり着くか」
などをワイワイおしゃべりしていたシーンが注目されましたが、あれこそ”山屋”の原型な感じで感動していた私。
あの光景と同じで、
- 「具合が悪くなったら、少し休むといい」と声かけしあう
- 幻覚症状(辛い時期には皆起きるらしい…)になりながらも、楽しくおしゃべりすることで気をまぎらわす
- 最初はある程度のグループをなして進んだ方が眠さもやってこない
ということでグループで話しながら歩くことも多いのだとか。
もちろんNHK取材も入ってるのでインタビューもよく受けるらしいのですが…
そのカメラマンクルーの中にも前大会完走者も含まれていて。
やはりおんなじ苦楽を共有している同士、話が弾むのだそう((((;゚Д゚)))))))
③ランニング勢<登山勢から入る方が多いため、山好きの共感を呼ぶ
「TJAR」は予選の”筆記試験””実技試験”で山の経験が少しでも希薄と感じられれば、容赦なく落とされます。
その理由は事務局は緊急時の一次対応しか行わない、と役割がしっかりしているから。
<「TJAR」事務局の役割 >
・大会の企画、運営
・選手への連絡と状況把握
・デポ(一時預かり)品の引渡し、不要装備の返送
・緊急時の一次対応(怪我・事故・遭難等が発生した場合、可能な範囲で
一次的な応急処置は行うがそれ以降の対応は一切おこなわない。)
・広報(各種メディア対応,HP運営,報告書作成等)
「TJAR」公式ページより引用
2021年現在、山のITは進化を遂げているとはいえども
- 地図読み(コンパスを使ったアナログなもの)
- ビバーク時の対応
- テントの張り具合
- 天気図の読み方、風・雲を見て現地での天気予想
などは実際に山に行き、やってもらわないとわからないこと。
ある程度登山経験を積んで当たり前にできていると思われることも、ランナー出身の方はテントの張りが不十分だったり、時間内に終わらなかったりして不合格になる場合も(汗)。
すぐに見抜かれてしまうらしいです!アドベンチャーレースや数々の山岳トレイルラン大会を見てきた運営側は”これらが難なくできない=完走はできない”とすぐわかるのでしょうね
④勇気をもらえる
2016年、最高齢・58歳の竹内選手の完走…スゴイですよね。
上位の方々にカメラクルーはつきがちですが、下位には下位のドラマがあって、2016年の映像ではその背景なども放送してくれたので感動の嵐でしたね…!
書籍などで理解を深めるのもいいかも。
知られていないドラマがいっぱいあります。
そのどのエピソードも勇気がもらえるものばかり。
2020からはルールが厳しくなったのでその傾向はもっと強くなったと思われるので、時系列で追いたい場合は2021年6月に発売された未公開インタビューなどを含んだ以下の書籍がオススメです。
超人たちもふだんは普通のサラリーマンであったり、父親であったり。
ただただ山の好きなアマチュアランナー!
TJARには20代から50代という幅広い年齢の方々が出場しており、女性も参加してます。女性選手の完走者はこれまで4人いたんだという事も、この本で初めて知れました!
【まとめ】「TJAR」は山好きの誰もが取り憑かれる、超人山岳レース
私はこのレースの存在を知ったのは2018年くらいだったのですが、山を走らないわりには装備をチェックして取り入れてみたり。
ザックも買い換えたりしましたw
勉強になることが多くありましたよ。
人間ドラマ的な側面も多いけれど、いろんな面で山好きの人ならハマる人が多いと思われ…♪
気になった方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
「TJAR2020」は中止になってしまったので、NHKの放送はあるかわかりませんが、過去放送はオンデマンドやDVDで見ることができますのでリンクを貼っておきますね!
以上、『「TJAR」 (トランスジャパンアルプスレース) の4つの魅力 【2年に1度の山岳オリンピック】』の記事をお送りしました。
「TJAR」関連商品
「TJAR」はファンが多くて、DVDが2枚、書籍も2冊発売されています。
ご紹介しますね!!
DVD(NHK監修)
2016年度版「限界に挑め!天空の超人たち」
2012年度版「NHKスペシャル 縦走!日本アルプス大縦断」
書籍
2021年発売「トランスジャパンアルプスレース 大全」
2016年発売「激走!日本アルプス大縦断密着」
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「TJAR2020」の選手でも使用者がいた!この人気ザック。
490gと軽く、びっくりするほどポケットが多い((((;゚Д゚)))))))
実用的なザックですごく気に入ってます。
それでいて1万円しない…(セール時)コスパもいいというのだから驚きでしょ?
UL(ウルトラライト)。衣食住持って女1人テントの山旅だってできちゃうんです。
私は山で泊まるのが大好き。
しかし初心者のことは純粋に重くて楽しめていなかったんですね。
今はUL・軽量な道具がどんどん出ていて…いい時代に生まれたものです♪
おかげさまでルンルンハイクが出来てます。