こんにちは!高知県在住アウトドアライターaimiです。
先日、SUPをしてきたという記事を書かせていただいたのですが、その際関西から来た友人に、四国の山にも登ってもらいたい!ということで、四国のど真ん中にある山、『平家平』に登ってきました。
「平家平」とは
壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人は険しい山谷を越えてこの山にたどり着いたが、飢えと寒さのため多くの兵士が亡くなったという伝説がある山。
~高知県分県ガイドより引用
高知県は『平家』の伝説が残る山が多数あり、あちらこちらで説明看板を見かけることがあるのですが、こちらの山は『平家』の名が入っている貴重な山になります。
そして甘く見てはいけません。南国といえど、四国山脈の冬の寒さは厳しいのですよ・・・
高知県側の登山口は3つある
高知県側からの『平家平』の登山口は3つあり、
- 高藪(たかやぶ)登山口
- 小麦畝(こむぎうね)登山口
- 足谷登山口
バリエーションに飛んだコースが楽しめるわけでありますが、実質使われているのは1、2がほとんどのようです。
というのも、3は藪を掻き分けて進まなければならないルート。入山者が少ないため、笹刈りも行われていない模様。
今回は、初級者向け・標高差の少ない高藪登山口(標高1,160m)からスタートします。
四国の「笹薮問題」は深刻
昨年、愛媛県新居浜市側の「大永山トンネル」から「ちち山&冠山」経由で平家平には登ったことがあったのですが、途中の藪がすごかったです。
ピンポイントでしか笹刈りが行われていないことを考えると、笹刈りの労力はすさまじいものなんだと思い知らされ、携わっておられる山岳会の方々に感謝の意しかわいてきません。
さて、今回の山行はどうなることやら・・・?
【今回のコース】平家平ピークに直登♪石鎚山系の中ではきわめてお気軽登山
高藪登山口→平家平→冠山→平家平→高藪登山口
(標高差600m程度・休憩1時間含む6時間10分・活動距離9.05km)
標高差があまりなくて、冠山をカットすれば5時間かからず帰って来れる。
高知県ではメジャーすぎる登山ルートになっています。
高知県の代表する山を紹介している「高知のえい山」のサイトにももちろん載っています。
高藪(たかやぶ)登山口までのアクセス
名前のとおり「もともとは藪」だったのであろう、高藪登山口。
それはそれは山奥にございました。
高知市側から国道194号を通って、いの町「本川トンネル」を越えたらすぐに右に進みます。
しばらくはいい道なのですが、高藪集落に向けて上っていくと・・・途中からは車1台通れるのがやっとの細い道に。
実際、前から林業作業車がやってきたときは驚きました。
どうやってよければいいのか・・・・w何とか路肩がある場所でよかったですが、ぎりぎりの幅しかありませんでした(悲)。
しかも
小麦畝登山口との分岐を過ぎてすぐは、2kmほど「オフロード」になってしまいます。
普通の車だとおなかを擦ってしまったりするので、細心の注意を払って通過しましょう。
私はかな~りゆっくり通過しました。時速10km以下ですw
こ、これがもうぎりぎりだ・・・ちょっと手前だけど停めて歩こう
多少歩くことは覚悟でしたが、停めた場所からは目と鼻の先に登山口。よかったです。
登山口には先行の香川ナンバーの車が1台。
山頂でお会いするでしょうか?いざスタート!
登山口→平家平
これ以上イイ道があるの?というくらいイイ道です。
夏になるとわかりませんが、2018年4月上旬時点では、まだ笹が伸びておらず大変歩きやすいです。
こんなに広くて快適な道、久しぶりに歩いた気がします。
先ほどのオフロードの林道と取り替えてほしいくらいですw
平家平→冠山
2時間かからず、山頂についてしまったので「冠山(かんむりやま)」にも向かうことに。
先でご紹介した「高知のえい山」では平家平山頂のみまでのルートしか載っていません。
けれど、ここで下りてしまうのは非常にもったいないです。
ぜひ、四国の山にきたら稜線歩きを体験してもらいたいです!
ここから先は、この調子だと道の状態もいいかも・・・?といういちまつの期待もw
この後、そんな考えは甘すぎたことがわかります・・・・
稜線歩きに心躍らせていたのもつかの間、藪(やぶ)地獄です。1.5kmのうちほとんどが藪でしたw
でも、せっかく来たからとあきらめず進みます。
冠山に着いたときの達成感は半端なかったですね!
ここに立ってみるとわかるのですが、平家平から見た石鎚山がより大きく見える!
当たり前なんですけど、なんだかうれしいものです。
また、こちらのピークはとんがっていますので平家平と違い、こちらはあまり広い山頂ではないのもわかります。面白い!
しかも、冠山=平家平よりちょっと高いのです!眺望よし♪
冠山→平家平→登山口
天気もいい、景色も最高。でも藪が・・・
ちょっとげっそりした友人と私。
地図を見て、ここからエスケープルートがないか確認しましたが、ないことが判明。
おとなしく藪をかき分けて来た道を戻ります。
【2021年4月・再訪】平家平=アケボノツツジも素晴らしいよ!
約3年ぶりに4月後半に登ってみたところ、アケボノツツジが満開!
1ヶ月違うだけでこんなに開花が進むとは((((;゚Д゚)))))))
「アケボノツツジ=冬枯れにピンクが映える」の代表格ですし、そう言われている理由がわかった気がします。
花の形がツツジっぽくなく、”5枚花びらで桜っぽい”のもまたオツ。
可愛らしいし、ファンが多いのも頷けます!
山頂手前の1500m標高付近に群生があるので、ちょっとしたアケボノトンネルになってます。
西赤石山や三ツ森山(アケボノツツジが有名)に比べれば、そりゃ小規模ではございますが…
花なんて全然ないと思っていたので、ラッキーでしたわ♪
まとめ:平家平までは平和過ぎるくらい平和。冠山はヤブ地獄。対照的な2つの山が楽しめるお手軽登山
いかがでしたでしょうか?
なかなかギャップがあって面白かったですね~。
この日、土曜日でしたが出会った人は5人程度と静かな山歩きを楽しめました。
あと1ヶ月もするとお花も咲き出して入山する方も増えてくるでしょうね。
行かれる方は笹がうるさくなり始める覚悟もした上で、入山をお願いします~。
今回のYAMAPの記録はこちら。
以上、『雪解け直後の「冠山」のとんがり具合&「平家平」ののっぺり具合を感じてきた!【愛媛県新居浜市/高知県大川村】』の記事をお送りしました。
今回登山口に咲いていたスミレ
四国の山の笹藪(ささやぶ)対策グッズ
スパッツ(ゲイター)
藪を通ると、靴の中が葉や笹だらけになります。
実際、帰りに寄った温泉施設の前で、靴を脱ぐと出てくるわ出てくるわ・・・・笹がw
藪には「スパッツ」が有効。
でも、天気がいいと特に忘れてしまうアイテム。
もともとは「スパッツ」(※ゲイターともいう)は登山靴とレインコートの間から雨が進入しないようにつけるアイテムです。
四国山域では、雨でもないけど意外とつけている方がいらっしゃいますよ。
新しいウエアの方は絶対持っていったほうがいいですね!ボロボロになるのも防げますからw
昨年私が縦走した際は、買ったばかりのモンベルのインナーとタイツがほつれまくりましたよw
多少荷物が増えてもいい方はぜひ!
ストック
藪(やぶ)のため、腰から下が見えないので、
- 路面がぬれていてすべりやすい場合
- 突然岩がありつまづく可能性
とっさに対応することができません。
そういうことを防ぐために、「ストック」で見えない路面を確認に使うのをご提案いたします。
1本だけでもザックに忍ばせておくだけで安心感が違いますよ。
折りたたみであれば小さなザックでも大丈夫です。
私はいつも1本だけ保険に入れています。めちゃくちゃ役に立ちました。
以上、『雪解け直後の「冠山」のとんがり&「平家平」ののっぺりを感じてきた!【愛媛県新居浜市/高知県大川村】』の記事をお送りしました。
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【3シーズン(冬以外)】四国の登山装備一覧
四国の山ならではの装備となっています。
チェックしていただけると幸いです!