こんにちは!アウトドアライターのaimiです。
2017/9/27で『御嶽山噴火』(岐阜県/長野県)より丸3年になります。
この日は休日・快晴・紅葉真っ只中ということもあり、たくさんの方が登られていたこともあり、残念ながら犠牲者が多数出てしまいました。
御嶽山の噴火の当日
私も当日は山梨のとある山に登っていて、夕方に「ほうとう」を食べているとき母のメールで知りました。
「あなた、今日御嶽山登ってないでしょうね??」
私ははじめそれが何を指しているのかわからなかったのですが、家に帰ってみると悲惨な映像の数々。
最終的には58人が死亡、5人が行方不明となった戦後最悪の火山災害となったと報道されました。
たまたま、私自身は「人の多い山」には行かないようにしていたので被害に合いはしませんでしたが、誘われたり、ただの「紅葉目的」と考えればいっていた可能性はゼロではありませんでした。
御嶽山は「登りやすい山」として有名でしたし、大好きな八ヶ岳からもよく見えていた山のひとつです。いつか登ってみたいな、という願望はありました。
活火山にもし登ることになったら備えたいこと
先日、石川県/岐阜県の白山に登りに行こうとしていましたが、悪天候で断念しました。
登っていたら「警戒レベル1の活火山登山」となっていたわけです。調べているときに「活火山」であることを知ったのですが、どうしても行きたい山でしたので計画は変えませんでした。
ただ、活火山であることがわかった以上は、きちんと白山のことを知ろうと思い調べつくしました。
ハザードマップの確認
「警戒レベル1」とは「活火山であるということに留意」という注意喚起なので、「認識」しておくだけでいいとは書いてありましたが、ハザードマップだけはコピーして目を通しておきました。
マップによれば、白山には噴石などよけられる「シェルター」の設置はなく、「小屋」に逃げ込むしかないな、ということが把握できました。
全国自治体も、予算や優先順位がありますので、活火山全部には設置できていないのだそうです。
あまりたくさんの人数で登らない
ソロ登山も多い私ですが、時には仲間と登ったりすることもあります。神奈川にいたころは6人くらいのグループで、1台の車で出かけたりしたことも何度かありました。しかしそれ以上の人数になると、体力差で分かれてしまったりとか、グループが離れる危険があります。
この御嶽山の災害でも、仲間とはぐれてしまった方も多数いらっしゃいました。独りでは無力でも2人以上で行動することで精神的に安定する場合もあります。(場合にもよりますが)
そのリスクを最小限に抑えるには、たくさんの人数で登るのはやめたほうがいいと考えています。
登山届の重要性
この御嶽山の災害では、登山届の提出率がすごく低かったとの報道がありました。
理由は
- 登りやすい日帰りの山であったこと
- 普段、登山をしない観光客がたくさん登っていたこと
があげられています。
山で災害が発生して遭難者が出た場合、登山届は行方不明者数を把握するのに必要となるツールです。必ず提出しましょう。
山岳保険の重要性
山岳保険はありとあらゆるレジャーに対応できるもの、登山のみ、遭難時のヘリ代のみ、と会社によって、またかける種類によって保険の範囲が分かれています。
私は遭難時のヘリ代が実費で330万円までまかなわれる「jRO」に加入しています。範囲が狭いからこそ、少額ですむのですが、もっと範囲を広げたいという方は「モンベル山岳保険」がオススメです。
御嶽山の救助・捜索費用は国が持っていましたが、それ以降捜索するとなると、民間のヘリなどをご家族が私的に料金を払ってお願いしなければなりません。その費用は1日当たり100万円程度となり、現実的ではありません。
安全登山を心がけること
いくら誰でも登れる山だからといって、ブランクが空いていたり、体調が悪いときに登って、災害に巻き込まれたら逃げるにも足手まといになる可能性があります。
最低限、自分の身の周りのことはできる程度に、装備はしっかりすることは当然、体調が悪ければ山頂まで行かずあきらめる勇気も必要です。
御嶽山の災害の際は夜の寒さに備え「ツエルト」で体を巻いて生き延びた方もいらっしゃいました。大災害になり、すぐにヘリも出せず、その日のうちに救助にこられなかったからです。御嶽山は登りやすいとはいえ標高3000m超えの山。夜の気温は0度以下だったといわれています。
ツエルト、ビビィは個人登山では必携アイテムです。
普段から周りの人とうまくコミュニケーションをとっておくこと
普段から登山が好きで「登山にいっている」ということを伝えておけば「登山届」を転送しておくこともできますでしょうし、普通に観光で山に行っていたとしても「○○の山に行ってくる」と伝えてから出かけることもできます。
普段から周りの方と円滑なコミュニケーションをとっておきましょう。「ヤマレコ」や「コンパス」のサイトでは「登山届の共有」機能もありますのでうまく活用しましょう。
たとえば「ヤマレコ」アプリだとイメージとしてはメールの”To” が登山に一緒に行く仲間とすると、”Cc”が家族や友人、といった感じでしょうか。ボタンひとつで同時送信できます。
ちなみに「ヤマレコ」アプリでは下山届の機能もありますので、下山の処理ボタンを押さなければ、「帰ってきてないんじゃないの?」と家族にも連絡が入ることになっています。
下山から3時間後、それでも届出がないと5時間後、それでもないと7時間後に緊急連絡先にメールが送信される事になっています。~ヤマレコHPより引用
たとえ通いなれた山でも、近くの里山へ行く時でも登山届を出して出かけましょう。
【NEW】ヘルメットをかぶる
2018年1月には、草津白根山で噴火が発生しました。
その際、スキーゲレンデで滑走していた人は皆「ヘルメット」を着用していたため、死傷者10名程度と被害が最小ですみました。
縦横無尽に噴石が降ってきたら、たとえ小さくとも当たれば相当のダメージをこうむります。
スキー・スノーボード以外でも、活火山の登山をする場合は必ずヘルメットを着用しましょう。
草津白根山の噴火、まるで迫撃砲に襲われてるようだ。こんなん回避方法は運しかない。 pic.twitter.com/diWq7zi6d4
— ひあうぃー剛 (@herewe5) 2018年1月23日
まとめ:活火山に登るなら、最低限の備え・準備・覚悟が必要。
いかがでしたでしょうか?
私は白山に今回登れませんでしたが、来年リベンジしようと考えています。
しかし、再度下調べはするつもりでいます。警戒レベル2以上になれば絶対に登りません。命をかけてすることではないし、他の山に登ればいいだけの話です。自然には逆らえませんから。
以上、「御嶽山の噴火に学ぶ活火山への登山の備え」の記事をお送りしました。
今回、この3年間を風化させないためにこちらの書籍を読みました。絶対に忘れずにいようと誓いました
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