こんにちは。高知県在住アウトドアライターのaimi(@aiaiminini)です。
初心者・中級者シリーズを終え、いよいよ「四国の山・上級者」コースの山をご紹介したいと思います。
一般的に「アルパイン」の要素を加えるととたんに登山の幅が広がります。
アルパインとは…ざっくりいうと登攀(クライミング)を伴う登山のこと
2足歩行に「両手」を加えることで登れる場所が格段に増えますし、ロープを出すことで、足を置く場所が不安定な場所でも登り切れる可能性が増えます。
しかし、四国ではそのような本格的クライミングを伴うルートはあまりなく、やるとしてもきちんとしたジムである級までは登れる&知識がないと危険であり、限られた人だけの世界。
しかも少し前に◎級ができたといってもブランクがあいていては「クライミングの勘」も鈍りますし筋力も落ちていて大変危ないです。もちろん体重管理も必要。
…と難しいことを申し上げてきましたが、私は「クライミング」はやらないので、
- 一般登山道のバリエーションルート
- 危険マークのついている登山道
のみの紹介とさせていただきます。
①②ともに、「両手」をフル活用する場面がありますので、
- 普通の登山は卒業したい
- 日本アルプスに行く予行練習がしたい(ガレ場、岩場歩き)
- 純粋に岩稜帯を楽しみたい
という方に見ていただけたらと思います。
【四国de日帰り登山】 四国移住3年目の私が選ぶ! 登山上級者におすすめのコース4選
上級ルートのため、なるべく単独入山はお控えいただきますようお願いします。
とくに最近「東赤石山」「石立山」では滑落事故・遭難が発生しています。事前に情報を集めてからの入山をお願いします。
★は難易度を示しています。
花の百名山・東赤石山~西赤石山縦走★★★★☆【愛媛県新居浜市】
四国の山に行きたくて&高山植物が好きという方は、絶対に見逃せないのが「東赤石山」です。
西赤石山もツガザクラ群生地があり有名ですが、やはり「東赤石山」に行っていただきたいですね(‘ω’)ノ
厳しい岩稜帯にけなげに咲く「タカネバラ」「雪割草」はいやされること間違いなし。
むずかしい山ほどきれいなものがあるっていうのが切ない!
渡渉と岩場に消耗する山なのでできれば「赤石山荘」で宿泊するか、日の長い時期に挑戦することをおすすめします。※日帰り行動時間10時間程度
1泊した時の記録でよければ下記のリンクをご参考ください。
1泊すればかなり精神的・体力的に楽ですね。
とにかく長いが裏石鎚にホレボレ!石鎚山・面河ルート★★★★☆
石鎚山が一番カッコよく見える角度はご存知ですか?
人それぞれじゃないの?
と言われればそれまでなのですが(笑)、私含め山友達は「面河ルート」!という人が結構多いです。
こちらから見る石鎚山は「裏石鎚」ともいわれていて、土小屋から見た石鎚の「とんがり」の形状とはまったく違うんですよ…
「岩の要塞」的な感じ!
ぜひあなたも自分の目で確かめてみてください!長いですがね…( 一一)
夏以外に往復するなら歩き始めか、歩き終わりは真っ暗になることをご覚悟ください。
絶壁に玉ひゅん!石鎚山・東陵ルート★★★★☆
スタート地は土小屋。
たくさんの人でにぎわっている土小屋ルートから、東陵ルートに一歩足を踏み入れると静かな山歩きが待っています。
紅葉時期だけは例外で大渋滞だったらしいのですが、通常であれば落ちついて登れる…はず!
- 「蟹のヨコバイ」
- 「南先鋒」
- 「天狗岳山頂」
と高度感あふれるスポットが続き、飽きることなく歩くことができます。
岩場が大変せまいので、すれ違いや前後には十分注意して通過してくださいね。
個人的な核心部は1枚岩の20mクライムでした。
四国の北アルプス!ザレ・岩・急登地獄!石立山【徳島県那珂町/高知県香美市】★★★★★
個人的に、四国の山で一番危険と思っているのが「石立山」。
手をかけた岩がもし崩れたら…?など想像力をはたらかせたり頭を使いながら歩かないといけないので意外と消耗します。
- とにかくガレている(崩れやすい&もろい岩だらけ)
- 危険箇所にロープやはしごがあまりない
- 浮石が激しい
- 登山道内にやせ尾根がある
- 足を踏み外したら終わり、という箇所がいっぱい!
- 往復8時間(休憩込み)
- 迷いやすい
- 落石がある覚悟でヘルメットは必須
しかし、「整備されていない」登山道を歩くのってなんだかドキドキしますし、好奇心がわいてきませんか?
その証拠に、台風のあともあまり整備が入りません!2017年の紅葉ピーク時も「入山禁止」のゲートが閉まったままシーズンを終えました。
でも好きな人は好きな山。
美しい紅葉、下山後の「べふ峡温泉」のジビエ料理目当てに登る方も少なくありません(‘ω’)ノ
私もそのひとりであります。
まとめ:四国にもスリル満点の登山ができる山もあります!体力付けておいでませ!
ここでいちどまとめましょう。
- 花の百名山・東赤石山~西赤石山縦走★★★★☆【愛媛県新居浜市】
- とにかく長いが裏石鎚にホレボレ!石鎚山・面河ルート★★★★☆
- 絶壁に玉ひゅん!石鎚山・東陵ルート★★★★☆
- 四国の北アルプス!ザレ・岩・急登地獄!石立山【徳島県那珂町/高知県香美市】★★★★★
ふりかえっているだけで熱を帯びてしまう、そんな山々たちなのですがレベルの高い山に行くとしたら中級程度の山に入って足慣らしをしてから向かいたいもの。
山での筋力は山でしかつかない
こんな言葉を以前、講習を受けていた登山の先生にいただいたことがあります。
- ランニング
- サイクリング
- スイミング
も脚力トレーニングとしてはおすすめですが、登山と同じような「坂道を上る」「荷物を持つ」という負荷はかけられません。
レベルの高い山に行こうとされている方は是非、じゅうぶんにトレーニングを積んで山に向かってみてくださいね!
以上、「【四国de日帰り登山】 四国移住3年目の私が選ぶ! 登山上級者におすすめのコース4選」の記事をお送りしました。
四国の登山には必須アイテム!「山と高原地図・四国剣山&石鎚山」
四国の山に登られるのならぜひ「山と高原地図・四国剣山&石鎚山」をご購入ください!
登山口までの行き方や、複数の登山ルートがある場合の比較もできますので登山計画を立てるのにとっても役立ちます。
登山計画を立てたら、登山届を提出するのをお忘れなく(‘ω’)ノ
計画時こそ、装備や保険を見直すチャンス
2017年の遭難者数は3,111名、そのうち死者・行方不明者数は354名。
遭難した人の10分の1は亡くなっている現状があります。
日帰りであっても最低限、「ビバーク」の用意をしてから山に入りましょう。
また、現状山岳保険に加入している方も+αについて考えてみませんか?
「ココヘリ」は山岳保険では到底カバーしきれない、「ヘリ捜索費用全額負担」が含まれている1日当たり10円の会員制捜索ヘリサービスです。
使用してみたレポートもありますのでチェックしてみてくださいね(‘ω’)ノ