こんにちは、アウトドアライターのaimiです。
自身4度目の石立山!四国最難関と言われていますが、何度でも登りたくなる魅力のある山。
今回は初夏の固有種「イシダテクサタチバナ」を求め、急登を行ってまいりました!
「イシダテクサタチバナ(石立草橘)」って?
高知県・徳島県との県境付近の山中に咲く、白く可憐な花。
イシダテクサタチバナ(石立草橘)は、ガガイモ科カモメヅル属の多年草。
見頃は6月中旬〜下旬となっています。
環境省のレッドデータブックの絶滅危惧2類(Vu)(絶滅の危険が増大している種)に分類されていますが、幸いなことにシカの好みではないらしく、食べられている様子はありません。
ヤマケイオンラインには”地球上に唯一の群落”との記述もありました。
剣山の山頂付近にも少しだけあるみたいだけど、群生と言うわけではないみたい
今回のコース
別府峡登山口(高知県側)→竜頭谷→イシダテクサタチバナ群生→石立山西峰→石立山東峰(山頂)→日和田登山口(徳島県側)→四つ足峠トンネル(車道)→別府峡登山口
歩行時間9時間程度、平均斜度33%、車道歩き含め11.7km
石立山のコースですけれど、別府峡、四つ足峠、日和田の3種類がありますが…
安全に登山するなら間違いなく、高知県側→徳島県側に降りる上記の1択でしょう。
というのも、年々がれ場が多くなり、歩きにくくなっています。特に台風災害後の日和田の崩落具合は凄まじく感じました。
前回2年前の秋に来ていますが、その時よりもさらに悪くなっている印象。
平均斜度30パーセントの山は、北アルプスを探してもなかなかありません!
【初夏の石立山/登山レポート】「イシダテクサタチバナ」群生を求めて
毎度、緊張する出発!別府峡登山口より
8:45、別府峡谷登山口でお手洗いを済ませ、スタート!
今までは、最低でもクルマ1台は停まっていたのですが…今日は初めて、誰もいない登山口です。
台風で立ち入り禁止になった時でも10人はお会いした経験があるので、なんだか拍子抜けですw
のっけから壁のような急登を登っていきます。
ピーカンだったら中止にしようと思っていたので、曇ってくれていて助かりますよ…((((;゚Д゚)))))))
竜頭谷でいっぷく休憩
竜頭谷に到着すると、ものすごい水量の沢がお出迎え。
もし水を汲むなどがあれば、ここが最終ポイント。
鹿などが生息しているので浄水はしたほうがいいけど、冷たい美味しい水がドバドバです。
手をつけていると、冷たすぎて感覚がなくなるほど。
息を整え、岩場・がれ場に挑みます。この直後、信じられないほどの傾斜になっていきますからね〜
\押し出すだけで飲めるようになる!浄水器/
石立山が牙を剥くのは、ここからだ!ガレ・岩のオンパレード
石立山の最大の特徴、そそり立った石灰岩。
年々脆くなっているので、つかんだ石がぐらっとするのは日常茶飯事。
しっかり固定されているか確認して進みたいですね〜
急所でもぐらっといくことがあって、焦ります(泣)
「イシダテクサタチバナ(石立草橘)」の群生に感動!ものすごい規模っ!
9割ほど登ったところでしょうか。斜面に真っ白な群生を発見。
バイケイソウも点々と咲いていたので、間違えそうになりますが、全く特徴が違うのですぐわかりました。
お花畑じゃ〜!
感動しますね、四国の花でここまでの群生は久しぶりに拝見しました。
西峰に到着!ガスっているけど幻想的な稜線美
西峰に到着するともう13時を回ってしまいましたw
お花畑の撮影と、この蒸し暑さでは足も進みませんね…
今回は捨身獄はカットし、東峰に進みます
東峰からは剣山系の展望があるはず…!
東峰までは一旦少し下りもありますが、今までの急な道じゃないので、全然大丈夫。
まったりと景色を楽しみます。
停まらずとも足を休ませられるのってなんて素敵なのかしらw
山頂は、やはり貸切。休んでいるとソロの男性がやってきましたが、さっさと降って行ってしましました…
と言うのも、虫が凄くて凄くて…
寝転んで小休止しても、羽音で気が散って休めません!
ハッカ油を振りかけると一瞬マシになりましたが、あまりゆっくりはできませんね((((;゚Д゚)))))))
1人あたり20匹はウヨウヨくっついてきて気持ち悪かったな〜!
日和田への下山路も…地獄でした!
2年前、日和田へ降りたときは「やはり急だった」と言う印象でしたが、2023年6月現在の状況は、さらに悪化しており、
- 急である
- 石灰岩がボロボロ崩れていて、歩きにくくすぎる
- 台風の土砂崩れの影響で迂回路が設けられている
- 根こそぎ倒れている木、多数
こちらも「とてもじゃないけど、登りでは使いたくないな…」と思うレベルになってました。
それでも、地元の方が直されているロープや、道がありがたく、補助にはなりましたが…すべて頼れる状態ではなかったので、ゆっくりと3点支持を心がけて降りていきました!
ちなみに四つ足峠に降りる道は、それ以上に悪いそうなので、事故防止のためにも行くのは控えたほうがいいかもしれませんね。
それでも、ミツマタ群生地まで出ると、最後の展望も見られます。
石立山の神様に感謝しながら下山しましょう。
日和田に下山、さらに1時間の車道歩きが待ってます
日和田登山口から別府峡登山口までは約1時間ちょっと。
歩きたくない方は、下りのみなので、自転車をデポしておくのも良いでしょう。
ちなみに自転車なら15分で降りられますw
「四つ足峠トンネル」が曲者で、2km歩道なし状態を歩行しなくてはならないので、自転車はとても有効でしょうね…
今回は、2名でしっかり歩かせていただきましたw
後方のクルマにいかに気づいてもらえるかがポイントなので、ヘッドライトの他にテールライト的なものがあるといいかもしれません!
私は自転車のテールライトが気軽に外せるタイプなので、たまに使ってます。
【まとめ】「イシダテクサタチバナ」の地球上唯一の群生地・石立山はやはり手強かった
毎度毎度、石立山の翌日は筋肉痛がひどいですが…今回は2日治癒にかかりましたw
それでも、満開のイシダテクサタチバナが出迎えてくれて、とっても充実した山行!
日の長い時期だったので、多少遅れても余裕のある日程でしたが、下山路が思いのほか手こずり時間がかかりましたね〜
石立山が初めてという方でも、6月の日の長い時期なら挑戦しやすいのではないでしょうか?
花の情報とセットで登山道情報もGETしながら、安全に登ってみてくださいね!
以上、『【初夏の石立山/登山レポート】「イシダテクサタチバナ」群生を求め、急登へGO!』の記事をお送りしました。
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