真夏の登山で最も気をつけなければならないのが、熱中症!
熱中症にならなくても、暑さでどっと疲れるという方は多いと思います。
しかし、真夏だからこそ登りたい山・登れる山もあるし、トレーニングもしなければならない時期という方は多いでしょう。
Q&A形式でまとめてみましたので、ひとつひとつ見ていきましょう~!
Q.真夏の登山が異常に疲れる理由? A.「紫外線疲れ」「暑さ」
真夏の登山といえば、暑さだけでなく紫外線との戦い!
人は紫外線を吸収すると、脳から疲労物質(活性酸素)が大量に分泌。
神経細胞が酸化ストレスを受けることで脳疲労を起こします。私たちが日常感じるすべての疲労は脳からくるといわれており、脳がストレスを受ける=身体に疲労を感じる理由です。
真夏の時期に限っては、以下の対策をして登るのがおすすめ。
日傘は軽量だし買ってよかった!晴雨兼用なので、いつもザックに忍ばせています。
Q.真夏の登山を快適にするには?A. 暑熱順化しておこう
根本から、カラダができあがっていないという方は…
目標である山行の2週間くらい前から、ぜひ「暑熱順化」に取り組んでみてください。
いきなり標高差のある山に向かうのは、ダメ。
熱中症予備軍になってしまいますよ!
【暑熱順化とは?】
カラダを暑さに慣らすことです。暑熱順化がすすむと、発汗量や皮膚血流量が増加し、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がしやすくなります
例:2日に1回は浴槽に湯をはり入浴、ウォーキングを毎日30分、サイクリングを週3回、30分など
くわしくは、日本気象協会の「熱中症ゼロへ」のページをチェックしてみて♪
Q .真夏の山行の水分はどれくらい必要?A. 60kgの方が6時間歩行で2000ml
登山で必要な水分量は、日本山岳ガイド協会の計算式で計算。
脱水量 = 体重(kg)× 行動時間(h)× 5(ml)
給水量 = 脱水量 × 0.70~0.80
に当てはめられますので、60kgの方が6時間歩行すると仮定すると、
つまり、予備を含めても2000mlくらいは持参しなければならない計算です。
ザックの中に2リットルのペットボトルを入れると考えると…25リットルの日帰りザックなら3分の1くらい埋まってしまうようなイメージですね‼
ほとんどの登山者は足りてないみたい。ガイドさんたちからすると、「飲まなさすぎ」と突っ込まれる人が多いんだって!
もちろんミネラル・塩分も摂取しなければなりませんので、湧き水で十分!というワイルドな方でも塩の持参も忘れずに。
飲む度に足をとめたくないという方は、ハイドレーションも有効ですね。
Q. 登る服装はどんなのが良い?A.汗抜けが良い、保温もできるインナーが◎
夏登山で超重要なのが、服装。
アウターは不要なシーンは多いですが、インナーにはこだわりたいですね。
汗抜けの良い、涼しく着れる機能性インナーがマスト。
コスパよく済ませたい場合は、”おたふく手袋”というメーカーが発売しています。
日本アルプスのような高山帯に向かう方は、汗抜けに加え、冷えの対策も必ずしてください!
真夏でも登山ツアーの遭難死があった「北海道・トムラウシ山遭難事故(>>アマゾン書籍リンク)」はご存じの方も多いかと思います。
モンベル、ミレー、ファイントラックがそれぞれ機能性インナーを発売。
このうち、ミレー「ドライナミックメッシュ」とファイントラック「ドライレイヤー」は疎水性インナー(外の衣類に汗を吸わせる)の役割をしているので、その上に着る衣類も速乾性のあるウェアである必要があります。
それを理解しないで着用してしまうと、機能が発揮できなくなってしまいます…
詳細は別記事にまとめていますので、チェックしてみてください!
Q.途中で具合が悪くなってしまったら?A.涼しい場所で休む、服をゆるめる。回復しなければ下山する勇気も
以前、私も1度高山病と軽い熱中症で山小屋(北岳・肩の小屋)で休ませていただいた経験があります。
個室に変更&静かな場所で服をゆるめ、ゆっくりさせていただき、翌日は回復。
無事に下山することができました。
「ちょっと具合が悪い」というカラダのサインがあったら、見逃すことはしないように!
少しの無理が大事故を招いてしまうこともありますからね…
特に、集団で登山に行く場合は言いづらい雰囲気もありますが…無理すると、も~~っと迷惑になってしまうかもしれませんので、早いうちに申し出たほうが気分もラクですよ。
とはいえ、山小屋も近くにない、熱中症で休んだが回復が見られずどうしようもない、といった場合は、救助を早めに要請しましょうね。
熱中症は最悪の場合、死に至りますから判断は早めが良いでしょう
会員制捜索ヘリサービス「ココヘリ」に加入しておくと、特定座標を各都道府県警や救助隊に発信できますので、救助もスムーズ。
【まとめ】真夏の登山は甘く見ないで!カラダのサインを早く感じ取ろう
夏の登山シーズンは日が長い時期、日中の行動時間を多く取れるチャンス。
スタートから標高が高いところが選べたり、夏休み遠征もできたりと…選択肢も多めですよね。
標高の低いところから登るのもいいですが、暑熱順化に自信がないのなら、夏山のスタートはおてがる高山(標高差が少ない、涼しい山)から始めることをおすすめします。
そのあと徐々に負荷を上げていければ、秋シーズンを最高潮な状態で迎えられ、余裕を持って楽しむことが出来るでしょう。
そう考えると、夏山=暑くて苦しいだけじゃない!っておもうんですよね。
記事を参考に、この夏も登山を楽しんでいただけたら幸いです。
以上、「【真夏の登山】熱中症・疲労対策まとめ~暑さから逃げようQ&A~」の記事をお送りしました。
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