こんにちは、アウトドアライターの(@shikokunoyama)です。
先日、購入したサロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」(ユニセックス)。
とってもいい買い物をだったのでご紹介します( ^ω^ )
サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」のコンセプト
トレイルランで培った軽量スピードハイクのノウハウをふんだんに詰め込んだ、宿泊縦走モデル
サロモンのバックパックというと”トレイルランニング”のベストパックを思い起こす方が多いかと思いますが…
私も靴を愛用していましたし、実際そう思ってました(汗)
でも2019年4月、すっごいNICEなザックが発売されたんです!
トレッキング・マウンテニアリング用のバックパックも作りづけています。今回新たにラインナップに加わった「OUTバックパックシリーズ」は、今までのバックパックと一線を画すものとなっています。
元来スピードハイクを得意とするサロモンが、ベストパックから培ったノウハウを如何なく踏襲したのがこの「OUTバックパックシリーズ」。
「サロモン」OUTバックパックシリーズ 突出した軽さと機動力が魅力の新たなバックパックシリーズ〜公式より引用
モデルは、以下の5つ。
- 日帰り・夏場の山小屋泊対応の「OUT DAY 20+4」
- 山小屋泊に最適な「OUT NIGHT 30+5」
- 縦走も対応できる「OUT WEEK 38+6」→今回ご紹介するザック
- 「OUT DAY 20+4 W」(女性専用設計)
- 「OUT NIGHT 30+5 W」( 〃 )
ありそうでなかった、サロモンの宿泊対応ザック!
しかもかっこいい!嬉しくて、すぐ買ってしまいましたw
ちなみに「OUT WEEK 38+6」は女性専用のはないのです、残念。
私が「バックパック OUT WEEK 38+6」を購入したきっかけ
日帰り”トレランザック”が気に入りすぎ、宿泊縦走用も”スピードハイク仕様”にしようと思ったから
元々はトレイルランのザック「ULTIMATE DIRECTION(アルティメイトディレクション) FASTPACK 30」を愛用していたんですが、秋〜冬のかさばりがちな荷物対応の小屋泊ザックを持っておらず…
少しへたってきたのもあり(トレイルランのザックは一般的なザックより寿命は短いです)、信頼するメーカー「サロモン」から面白いアイテムが発売されたと聞き、飛びついたのでしたw
もともとサロモンのトレイルランシューズを3年くらい愛用しているのもあって…
変な製品があるということも聞いていないことから、現物を見ずにネットで購入してみました。
サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」の特徴
軽量な OUT WEEK 38+6 は、最長 1 週間のハイペースなアクティビティを快適に過ごせる優れた機能を備えています。
すっきりとしたモダンなデザインに、パックを身体の動きにフィットさせるハーネスシステム、ポールやアイスピッケルなどの小物類をすばやく付け外しできるギア用アタッチメントシステムが豊富に装備されています。また、取り外し可能なリッドを装着すれば、6L の容量をプラスできます。
小屋泊容量でわずか815g!そのほとんどの重さは剛力フレームに使われている
「815g」というと、一般的なトレイルランザックよりは重いかもしれません。
しかしこのザックは43リットルはいるわけですし、妥当な重さなのではないか?そう思います。
ちなみに先にご紹介した「ULTIMATE DIRECTION(アルティメイトディレクション) FASTPACK 30」(30リットル)の重さは748 gでしたし…
それでいて、この剛力フレーム!
ぴったり背にフィットし、汗蒸れも防いでくれるメッシュフレームなんですね。
結構ゴッツイようにみえますが真ん中部分がカットされているので、そこまでの重さには感じません(_ _).。o○
フレームだけ見れば「ULTIMATE DIRECTION(アルティメイトディレクション) FASTPACK 30」より全然しっかりしており分厚い印象です。
– OUT NIGHT 30+5 _ OUT NIGHT 28+5 W – 公式ホームページより引用
取り外し可能フタで「+6リットル」、伸びる素材”Motion Fit”が体に追随
いわゆる「雨蓋」(ザック上部)『+6リットル』をうたっている当モデル。
しかし取り外して使うことはまずない(外すとコンプレッション機能が不十分になる)と思うので、最大容量40リットル程度は確保できます!
何も入れていないと
一見、そんなに入らない?
と思うくらいコンパクトに思いますが、荷物を入れるとしっかりと伸びる素材がはたらくのです。
これが”Motion Fit”というサロモンのウェアにも使われている伸縮素材です!
すごい伸び〜〜る!
– OUT NIGHT 30+5 _ OUT NIGHT 28+5 W – 公式より引用
サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」徹底レビュー
さて、ここからはデメリット・メリットをご紹介していきます。
デメリット
①アイスアックス・ピッケルなどは外付けには不向き【重量物・外付け非推奨】
今年は雪山でピッケルを持つ機会に恵まれていないのでわからないのですが、個人的にはトレイルラン用のザックにピッケルをさすことにはもともと抵抗があります…
その理由は、
- 生地が薄すぎること
- 重量に耐えられる設計なのか疑問点が残る
公式ページには以下のような写真がございましたが、最悪つけることになったとしても刃物全体覆えるピッケルカバーをつけるべきですし、なんとなく不安な写真でしかない…
www.salomon.comより引用
一方、トレッキングポールは2本挿しても安定感ありましたね。
私は折りたたみ軽量ポールしかほぼ使わないので、満足です。
②「チェストクリップ」がちょっと心もとない【完全に外れちゃうと困る】
このザックには「チェストクリップ(胸部分でザックを固定するクリップ)」がついてきます。
チェストベルトは聞いたことあるけど「クリップ」ってあんまり聞かないなあ…
名前の通り、取り外しが可能なんですが…
”チェストクリップなしで歩けるよ”って人はほぼいないでしょうし、これは取り外し不可でも良かったのでは…(困惑)
これがないと荷物ぐらつきまくって、歩きにくくてしょうがないですってば!
先日のスノーハイクでは、固定が微妙(カチッと音がしないまま)だとすぐ外れてしまって。
慣れるまでに時間がかかりました…
ちゃんと固定すれば外れることはありませんが、走ったりしたらどうなるかわかりませんね…
「ラン」用のザックでないなら全然OKですが。
購入していじっていたら完全に外れ、壊れたのかと思って焦った…
プラスチックのプレートの溝に、はめ込んで固定するスタイル(左右とも同じ)
www.salomon.comより引用
③雨天時はザックカバー or ドライサックで要対策【雨はやっぱり弱点】
「バックパック OUT WEEK 38+6」は雨天だとわかってる山行なら
- ザックカバー(外側から防水)
- ドライサック(内側から防水・別名=防水スタッフバッグ)
は必須。
一般的なザックよりも生地が薄いので、すぐに浸透してしまうと思います。
まだ雨天時の使用はしていないので申し訳ないのですが…ザックカバー or ドライサックは必要になりますのでご注意を。
雨の時に使用しましたら、レビュー追記予定!
<ザックカバー>
<ドライサック(防水スタッフバッグ)>
〜小分けバージョン〜
小さい袋をいくつか持って防水したい方はこのタイプがオススメ。
〜約35〜40リットル分すべての荷物を入れるタイプ〜
1つのドライサックに全部の荷物を入れてしまえば、絶対に濡らしませんね。
メリット
①ポケットの使い勝手が良すぎる【7個も!そのうち手が伸ばせるのが4つ】
これはトレイルランのザック全般に言えることですが、ポケットがたくさんあるのはいいですね。
「バックパック OUT WEEK 38+6」もご多聞にもれず、ポケットが外部からアクセスできるものだけで計7つ!
そのうち歩きながら手を伸ばせるのが4つ。
特に腰ベルトの小物入れは意外と容量が大きいので、コンデジくらいなら入りますよ。
私は花粉症の時期、もっぱらティッシュなんですがw
そのためこのザックを持っていく際は、サコッシュいりません。
②10kg超える荷物には向いていないが、それ以内なら超快適
40リットルというと、割とたくさん入りますが…
何でもかんでも入れればいいや!という発想は間違っています。
やはりこのザックは「トレイルラン」用のザックがベースであることを意識すべきですし、厳選してアイテムを入れるようにしたほうがいいです。
その証拠に
- 肩ストラップはクッション入りではない
- チェストクリップはやや貧弱(前述したとおりです)
- 腰ストラップもやや薄め
あまりに重い荷物を背負うと、肩に食い込んできますからね。
そういう意味ではスピードハイク向きです。
まったくの登山初心者には向きません。
これを背負えば、どこまでだって歩けそう…!
③フレームが(肉抜きなのに)超ガッチリ、でも涼しい【セパレート(分離)型】
「OUTバックパックシリーズ」のキモとなるのが背面。背面パッドは全部で6つのパーツに分かれておりフィット感、そして体の動きを追随してくれます。
更にこの背面パッドは前面が張り付いているわけではなく左右のパッドの中心部分(背骨寄り)だけが縫われています。これにより背面パッドが羽のような状態となり、無造作に突っ込んだパッキングをしたとしても背面形状は左右をされることなく背中にフィットしてくれます。本体に縫い付けられておらず、また肉抜きをしているので、通気性は抜群!すこぶる快適
「サロモン」公式より引用
②の「荷物の重さ10kg以内」というのさえ守れば、快適に歩けるザックで間違いないです。
撮影をするために立ち止まったり、しゃがんでみたりしても「よいしょ」ということもなく。
その秘密は、やはりこのザックのウリである「フレーム」にあるんですね。
左右のブレも感じませんし、
・腰ベルト
・各所コード
汗をたくさんかく夏にこそ、モンベル「チャチャパック(35リットル・UL仕様フルフレームザック)」などと快適さに差が出てきそう…。
<2021年6月追記>汗だく!二ッ岳〜東赤石山テント泊縦走にて使用した感想
がっちりでも、フレームセパレート式の恩恵は涼しく&汗臭くならない!【最高】
実際2021年6月、このザックを背負い四国最難関「二ッ岳〜東赤石山」(主にヤブルート)をテント泊縦走してきました。その時の総重量は9.6kg。
ものすっごく蒸し暑く、フレームの間に汗がしたたるのを感じるくらいでした!
でも、風が通るので一般的なフルフレームザックよりもだんぜん涼しいですね。
ここからは余談ですが…
フレームが2つに分かれてなかったら、それ自体に汗が吸い込まれてしまいザックが汗まみれ→アブにかこまれ困り果てていたでしょう…(苦笑)
四国の山はアブ・ブヨ(刺されるとすっごくかゆい虫)が汗に寄って来るので…((((;゚Д゚)))))))
ザックひとつ取っても汗くさいままにしておくのは厳禁。フレーム間もこまめに掃除できるものの方が管理しやすかったりします。
アブ・ブヨは四国の山(もちろん本州の山にもたくさんいます)では”目くらまし”と言われ、うざったい存在。例年6月〜9月いっぱいくらいまで活動します。
刺されたら登山じたい続行できないくらい…かゆくなる、そして腫れるのですごく厄介(泣)
ハッカ油である程度撃退できますが、それでもめげずにやって来るので注意しましょう!
④丸洗いOK【おしゃれ着用洗剤が使え、コスパ◎】
このザックは洗濯機で丸洗いOK♪
まるでトレランザックのように気軽に洗えますよ。
私は長期縦走後、ネットに入れガシガシ洗ってますw
「おしゃれ着用洗剤」(中性でないと、ブラスチック部の劣化につながるのでこちらを使用)などで普通に洗えるので、助かってますね。
⑤5,000円くらいリーズナブル【他ULメーカーとの比較表あり】
これもサロモン商品全般がそうなんですが、「バックパック OUT WEEK 38+6」の定価は12,800円。
一流メーカーで、この容量で、となると…
この価格のザックはそう見当たりません!
さらに楽天買い周りセールなど利用すれば、もっとお安く買えることもあるのでマメにチェックしみてくださいね。
同容量の他メーカーザックとの比較表も置いておきます。
この表を見てわかることは、ほかのULメーカーよりも5,000円くらいは安いということ…。
サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」 | OMM「クラシック40」 | モンベル「チャチャパック」 | ミレー「サース フェー 40+5(SAAS FEE)」 | |
---|---|---|---|---|
容量 | 44リットル | 40リットル | 35リットル | 45リットル |
価格(2020年2月6日現在) | 12,318円 | 19,800円 | 20,159円 | 20,552円 |
重量 | 810g | 750g | 1,300g | 1,570g |
分類 | UL(ウルトラライト)系ブランド | UL系ブランド | 一般登山メーカー | 一般登山メーカー |
⑥パッキングしやすい「ご開帳タイプ」【スキマが丸見え!無駄なし】
パッキングが大の苦手なんだけど…
テント泊はしたいんだよね…(悩)
という方は多いと思います。
でも心配しないでください!!
こちらの「バックパック OUT WEEK 38+6」はパッキング下手さんも安心な『ご開帳タイプ』。
『ご開帳タイプ』=”観音開き”のように下までジッパーがおろせるタイプ!
大きい荷物を先につめると、そのスキマが一目瞭然。
そこに小物を埋め合わせていくスタイルでOK。
わりと「ズボラパッキング万歳!」なザックなのです。
⑦色展開がカラフル【3色も!】
色は、私の購入したグレーのほかに2色あります。
カラフルな色で山の中を歩けるというのは、気持ちもルンルンになりますね。
サイズはユニセックスなので、
- S→女性・小柄な男性
- M→男性
という展開になっています。
各所ベルトでフィットさせていけば(6箇所もある)、あなた仕様のザックの出来上がりです。
イエロー(Citronelle/Sulphur Spring)〜アマゾン商品ページより引用
グリーン(Mediterranea)。エメラルド色のようでもある〜アマゾン商品ページより引用
まとめ:サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」はスピードハイクにこだわる人向けのザック。走る人には不向きかも?
2〜3泊のUL縦走登山にはすこぶる快適
ここで一度まとめましょう。
<サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」徹底レビュー>
デメリット
- ①アイスアックス・ピッケルなどは外付けには不向き【重量物・外付け非推奨】
- ②「チェストクリップ」がちょっと心もとない【完全に外れちゃうと困る】
- ③雨天時はザックカバー or ドライサックで要対策【雨はやっぱり弱点】
メリット
- ①ポケットの使い勝手が良すぎる【7個も!そのうち手が伸ばせるのが4つ】
- ②10kg超える荷物には向いていないが、それ以内なら超快適
- ③フレームが(肉抜きなのに)超ガッチリ、でも涼しい【セパレート(分離)型】
- ④丸洗いOK【おしゃれ着用洗剤が使え、コスパ◎】
- ⑤5,000円くらいリーズナブル【他ULメーカーとの比較表あり】
- ⑥パッキングしやすい「ご開帳タイプ」【スキマが丸見え!無駄なし】
- ⑦色展開がカラフル【3色も!】
荷物を軽くして、長く歩きたいという方には最適なザックなのではないでしょうか…?
以上、「【徹底レビュー】サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」は強力フレーム付軽量ザック』の記事をお送りしました。
サロモン「バックパック OUT WEEK 38+6」と一緒に買うとGOODなアイテム
ここからは、本文でもちらっと触れた”「バックパック OUT WEEK 38+6」と一緒に買うとGOODなアイテム”をご紹介。
①ザックカバー(40リットル用)【外側から防水】
サロモンからザックカバーは発売されておりませんので、登山メーカーのノースフェイスのものをご紹介。
基本的にどこのメーカーでも構いませんが、登山メーカーなら防水もしっかりしていますので安心です。
②ドライサック(防水スタッフサック)【内側から防水】
〜小分けバージョン〜
小さい袋をいくつか持って”内側から”防水したい方はこのタイプがオススメ。
後述する、大きめのドライサックにはないメリットとして”圧縮機能”があります。
これがあると、ダウン・寝袋などを小さくすることができ(空気を抜ける)非常に使い勝手がGOOD♪
ちなみにこちらを持参すれば「エアー枕」を持参しなくて良いのは非常にメリット。
〜約35〜40リットル分すべての荷物を入れるタイプ〜
1つのドライサックに全部の荷物を入れてしまえば、開けないかぎりは絶対に濡らしませんね。
前述した圧縮機能のある小さいタイプとうまく使い分けるとよいでしょう。
③「ドライアップ」【洗濯機用・中性洗剤】
/
「バックパック OUT WEEK 38+6」は、洗濯機で洗えます
\
これはトレイルランザックがベースだからこそのメリットでもあります。
なかでも、今回ご紹介した「ドライアップ」は汗ジミをしっかり落としてくれる強力な味方!
”汗ジミ落とし特化”洗剤なのであります。
私は
- ひどい泥ヨゴレ→「食器洗剤」で部分洗い
- 全体的な汗ヨゴレ→洗濯機へGO!「中性洗剤」で丸洗い
と使い分けしてます〜
この前も、丸洗いしていたのですが…
つけ置きしてる時点で、見たことのない茶色い液体が出てきて驚がく!!
やはり、面倒くさがらずこまめに洗うべきですね。
ハードな山行を共にした相棒。
せっかくですから清潔に保ちたいものです。
汗ジミはカビの原因にもなりますし、アブが寄ってきたりもしてイイ事ないです((((;゚Д゚)))))))
じゅうぶんに恩恵を受け、ザックを清潔に保ちましょ!
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【女性こそおすすめのULザック】「ULTIMATE DIRECTION(アルティメイトディレクション) FASTPACK 30」徹底レビュー
日帰り〜夏の小屋泊までしっかり対応できるULザック。
人気がありすぎて、最近では細かく5リットルきざみの新商品も出ているみたい…!
ぜひチェックしてみてくださいね。このザックは走れます。
モンベル「クロスランナーパック 15」は丸洗い可能!軽登山やトレランに最適ザック!
15リットルは使い道がないと思いきや、意外と出番が多かったり…
自転車で半日ポタリングや、低山を2時間サクッと登るなど。
ネットでは取り扱いが少なく、モンベル実店舗に置いてあることが多いですね。